yashiganiの英傑になるまで死ねない日記

週末はマスターバイクでハイラルを走り回ります

UIの改良が高評価につながらなかった話

せっかくいい感じにアップデートしたのにレビューが荒れまくってるクックパッド.アップデートが通知されてさらっと流した感じは「あー流行りのUIをいい感じに研究して取り入れてて参考になるなー」と思っていた.

「これで荒れるとかUXってのはめちゃめちゃ難しい」とか考えていると,これにまつわる話によってアプリのアップデートに関して考察を得ることができた.なお,ここで紹介する会話は独自の取材によって得た事実に基づいたものである.

ある夫婦の会話 (夫: 20代iOSアプリエンジニア,妻: 特にITリテラシの高くない20代女性)

妻「なあなあ,なんかクックパッドが変になってん.」

夫「あーめっちゃ変わったよな,どこがあかんの?」

妻「アイコン.なんか変になった」

夫「アイコン?中身がめっちゃ変わったんじゃなくて?」
 
妻「(アイコンをタップしながら)ほんまや!めっちゃ変わってる!」
 
夫「(びっくりしてる…おれは立ち上げてもない君にびっくりだよ…)こないだのアップデートで変わったの知らんかったん?」
 
妻「知らんかった.(少し触って)けど使いにくいな.前に戻してほしい」

なんと驚くことに,妻はアイコンが変わったことだけを認識した時点でダメになったという評価を下していた.個人的にはかなりショッキングなできごとで,自分がユーザ目線まで合わせたつもりをしていた評価軸と実際に評価される軸にはまだまだ乖離がありそうだった.

これだけレビューが荒れているのも,使おうと思ったとき(アップデートしたことなんか忘れてる)に忽然と見慣れたUIがじゃなくなっていて,全く見たことがないものになっていたからではないだろうか.レシピの検索とかそれこそおくさまにとっては緊急性の高いことだろうし,新しいUIを学習する時間も惜しいだろうから余計に負の体験になるだろう.

自分が「良アップデート」と感じたのも,評価されているUIをいい感じにして取り入れているからそう思ったのかもしれない.少なくともユーザ目線ではなかったようだ.

この出来事から得た考察

  • 普通の人はとりあえずアップデートするので,内容なんか見ない/内容にすぐ気づかない
  • アプリを触る前に評価が決まる場合もある(最も最初の評価基準はアイコン)
  • 場合によっては使う前にダメ判定されるので,アイコンのアップデートは特に慎重にしたほうがいい
  • 使い慣れていないことを使いにくいと評価する
  • ダメだと評価された場合最初にくる感情は「前に戻してほしい」
  • 良いアップデートとは,アップデートがあったことをユーザに気づかせないこと?

なんかこの考察によるとアプリは一番最初が肝心で,それからは細々とやっていくしかないって感じになるな…なにか違う気もする.にしても,こんな評価を得た場合どういう対応するのがベストなんだろう.

関連