yashiganiの英傑になるまで死ねない日記

週末はマスターバイクでハイラルを走り回ります

「地震」と「火山」の国に暮らすあなたに贈る 大人のための地学の教室 を読んだ

以前より火山とか地形に興味があって、いくらか関連する本を手に取ってみてはやや難しいなというので挫折することを繰り返してきたんですが、入門的なレベルのやつでめっちゃ読みやすかったです。かねてからプレート・テクトニクスというのは不思議だと思っていて、プレートが押されるというのは理解できるけどそんな動くほどの力がかかるわけがないだろうと感じていたのですが、ようやくなぜ動くのかを理解することができました。地球の力ってすげー。

健康診断日記2025

今年は胃カメラなしのバリウム回避というデッキです。検便を持参するのを忘れ、予約の時刻を30分以上間違えてしまった以外は健康そのもので問題なさそうな感じだった。診断が終わってオフィスに到着し、仕事用のメガネに替えようとメガネケースを開けたら空で、自分はしっかりしていると思っていたけど抜けすぎていて驚いた。 検便は郵送してくれたらいいということだったので次の日にポストに投函した。帰りにウンコを郵送するのちょっと気が引けて申し訳ないな、と思った。

魔女狩りのヨーロッパ史を読んだ

なんだったか覚えてないけどインターネットで見かけておもしろそうだなと思って読んだ。

魔女狩りというと野蛮な活動という印象があるけど、実際には裁判に則って魔女認定されていたというのは全く知らなかった(とはいえ理不尽な工作や拷問がされたり、自白させるための手順が共有されていたりしたらしい)。もっと私刑みたいな形で行われる理不尽な行為なんだと思っていたが、プロセスを大事にしていたとは思ってもみなかった。さらには16世紀の時点で上告制度もあったっぽいのでヨーロッパの進歩具合には驚かされるばかりである。 魔女というのは老婆が中心だけど、男性や子どもも魔女とされたととか、サバトに参加していることを証明できると魔女認定されるとか、時代によってターゲットにされた層が変化していったというのも興味深い。最終的には科学が発達して誰も魔女を信じなくなり魔女狩りが衰退した、というのも含蓄があると思う(宗教的価値観から生まれた悪魔崇拝や魔女の概念が、宗教改革によって発達した科学に駆逐された、と解釈した)。

最後に「ヨーロッパ文明というのは、明るく光れば光るほど、隠された闇も深くなる。」と書いていて、なるほどな〜と思った。読み終わってから、こないだ読んだイスラームから見た「世界史」のことを思い出したりして、急に世界史が立体的に感じられて良い体験だった。

イスラームから見た「世界史」を読んだ

昨今、国際的なニュースでイスラームをやたらと耳にするけどあんまわからんなと思って読んでみた。軽い気持ちで手にした割には688ページの大ボリューム!

高校の世界史の田中先生を強烈に思い出す本だった。この本の構成で良いのは原初のイスラームをかなり深く掘り下げてくれるところ。イスラームというと世界三大宗教のひとつで、豚食べない・酒飲まない・1日に5回祈るくらいの解像度しかなかったけど、まずイスラームの成り立ちについて丁寧に教えてくれる。詳しく知ってからその後のミドルワールドの歴史を学ぶと入ってきやすかった。イスラームは宗教のイメージから連想するそれとは違って良い共同体や社会の作り方みたいな側面があるので違った捉え方をしないといけない。また、西洋とミドルワールドを対比して話が進むので、昔世界史の授業で学んだ時よりおもしろかった(なぜ産業革命は西洋で起きたのかみたいな)。いかに9.11やアラブの春に至ったのかなど現代につながる問題についても学ぶことができたので、読む前の雑な印象から比べるとパレスチナ問題について見解を述べることができる、くらいには理解を深めることができたと思う。ボリューミーで読むのが大変だったけど読んでよかった。